- 高い査定額を出すなら出張査定で業者に来てもらうほうが手間も掛からず良い
- 大手業者をはじめ、ほとんどの業者は出張査定をしていて、査定の立ち合い時間は30分前後
- 出張査定を使って車を高く売るなら、無料で使える査定申し込みサービスが便利
車を売るときに下取りを利用するならば、車をディーラーに持っていき査定を受ける場合が多いです。
それに対して、ガリバーやビッグモーターなどの車買取店においては、わざわざ店舗にもっていかなくても、家まで来て査定をしてくれるのですが、意外にもこのことを知らない方も少なくありません。
家まで来て査定を受けることを「出張査定」と言いますが、この方法を使うことで業者の相見積もりが簡単に行えるとあって、高い査定額を付けるならばぜひ使ってほしい方法になります。
こちらでは、この出張査定を無料で行っている業者と高い査定額の出し方を解説していきます。
まずは、持ち込み査定と出張査定の違いを簡単に見ていきましょう!
「持ち込み査定」と「出張査定」の違い
査定には、車を業者の店舗に持ち込んで行う「持ち込み査定」と、あなたの家などに来てもらって査定を受ける「出張査定」があります。
メリット | デメリット | |
持ち込み査定 | 引き取りがすぐに行われる | 競争しない場合が多く買取金額が安くなりやすい |
出張査定 | 競争を前提とする場合が多く買取金額が高くなりやすい | 多くの業者との交渉で手間がかかる |
イメージとして考えやすいのは、「下取りは持ち込み査定」であり、「買取は出張査定」になりやすいというところでしょうか。
最近は業者も人件費などの節約のために、どんな車でも出張査定に来てくれるわけではないようですが、下取りと買取で考えると区別しやすいと思います。
ここで考えて欲しいのは車を売る目的です。
例えば下取りを行う場合には、新しい車を購入するという状況にあって、ほとんどの手続きを業者が行ってくれることもあるので、当然手間は少なくなりますが査定額は低いものになってしまうでしょう。
ここで査定額が低くなるのは困ると考える方が、出張査定による車売却方法を選ぶという判断基準が分かりやすいものとなります。
また、持ち込み査定によって高く買う業者を探すのは、半日から数日以上の時間が掛かりますが、出張査定の場合には最短1時間から2時間ぐらいで済むので、査定額のみならず手間の面でも優れています。
出張査定をしている買取業者
現在は基本的にどの業者も出張査定を行っていますが、こちらでは全国展開している大手車買取業者を比較しています。
※業者名がリンクになっていて調査元ページを見れる
昔は有料ということもありましたが、現在ではほぼすべての業者が無料にて出張査定を実施しています。
ただし、注意点として「価値の低い車」においては出張査定をしてくれず、持ち込みによる査定を勧められることになります。
実は私の親戚が車を売却することで出張査定を依頼したのですが、車価値がほとんどないということでどの業者も持ち込み査定ならば受け付けるという返事をもらっています。
- ラビットから来た出張査定辞退メール:車価値が低いと店舗へ持ち込むように要請される
ちなみにカーセブンからも同様のメールをもらいまして、ガリバーからは電話で丁寧な説明をもらいました。
したがって出張査定は無料で行っているわけですが、車価値によって来るかどうかは変わってくることを知っておきましょう。
出張査定の流れ
- 出典:出張査定申込|アップルは車買取オリコン満足度1位 https://www.applenet.co.jp/satei/index_visit.asp
車出張査定の流れとしてはどの業者もそれほど変わらず、ネットから申し込んだ後に、メールか電話によって出張査定をする日時と場所を決め、実際に車を見て査定額を確定するという形になります。
そして査定後においては売却する業者と売却契約を締結した後に、車の引き取りにあわせて書類のやり取りを行い、主に7営業日以内に売却代金が銀行口座に振り込まれるという流れになります。
なお、入金までの日数などについては、業者間で比較していますので次のページで詳しく確認してください。
車買取の振込はいつ?3行まとめ 車買取の振り込みは車引き渡し後から「即日~1週間程度」で入金 ガリバーの振り込み日程は最短2営業日 ビッグモーターの振り込み日程は告知がないことを考えて1週間ほどを見ておくべき 車買取で入 …
査定額が出るまでの時間を業者で比較
査定額が出るまでの時間は業者によって異なります。
上の画像からわかるように「アップルは15程度」で査定額が分かると表示がある一方で、ビッグモーターでは30分から1時間掛かるということです。
査定額が出るまでの時間 | |
ガリバー | 約10分 |
ビッグモーター | 30分から1時間 |
カーセブン | 表記無し |
カーチス | 15分から20分 |
ラビット | 表記無し |
アップル | 15分程度 |
ただし、必ずこの時間で終わるというわけではなく、もっと時間をかけて見なければならないときには表記がある時間よりも査定額の算出まで時間が掛かることが、業者のホームページで注意書きされている場合もありました。
そのため、査定額が出るまでの時間については一定の目安として見るとよいでしょう。
出張査定がお金で有利な理由
下取り査定の問題点は、査定額が低くなる場合が多いことでしたが、このことは「業者間の競争がなく交渉の余地が少ないこと」が大きな理由です。
考えてみてほしいのですが、高い査定額を付けることは利益を少なくすることであり、そのようにしなければならないような状況は別として、「わざわざ安く売ってくれる状況」なのに高く買う必要はどこにありますか?あなたが査定をする側ならば当然安く買うはずです。
ここで注目してほしいのは「高い査定額を付ける必要がある状況」を作ってあげることで、安く買うことが出来ないという状況で高い査定額を付けさせることが、車を高く売るコツというわけですね。
下取りで相見積もりを取る人が少ないように、持ち込み査定においては相見積もりが取りにくい状況である一方で、出張査定では相手からきてくれるために、相見積もりを取ることが簡単です。
このように出張査定は、相見積もりを取ることを前提として、業者同士の競争を促進することで査定額を高くすることができ、結果として交渉や持ち込みをする必要がなくなることで手間なく車を高く売れるというわけです。
時間がない人向け車を高く売るためには業者間の査定額比較をすることは必要ですが、持ち込み査定と比べて手間がかからない出張査定でも、比較する業者が増えると半日ほどかかります。
時間も手間もかけたくないけど車は高く売りたい!という場合には業者を同時刻に呼んで、同時に査定を行う方法が便利です。
地域の業者へ出張査定の申し込み方法
出張査定の申し込み方法については、電話やネットから申し込むことが可能ですが、業者を同時刻に呼んで査定をしてもらうならば、ネットから申し込むのが手間なく簡単です。
あなたの地域にある大手業者に自動で申し込みする場合と、業者を選んで申し込みする場合で、窓口を使い分けると便利です。
ページの最初で説明した「概算価格がわかるネット申し込み」であれば、業者を自動で選んでくれるので悩む必要がなく楽です。
車を売ることに慣れない場合は、地域の業者を選ぶということも難しいですし、車価値の目安もわからない場合はこの出張査定申し込み方法を使ってください。
業者を選んで出張査定を申し込む方法
申し込める業者を見てから依頼する業者を選びたい方はカーセンサーからネット申し込みをします。
こちらは過去に査定予約電話などが多くて困った方にオススメで、連絡方法をメール対応の業者を選んで申し込むことによって、不本意な状況での電話対応を防ぐことに役立つでしょう。
電話連絡が嫌な場合人気がある車種の場合は出張査定の予約電話が殺到します。それだけ高く売れる可能性があると喜んでも良いのですが、不本意な電話連絡は対応に困りますよね。
そんなときは出来る限り電話連絡を使わずに業者とやり取りすることが可能です。
⇒業者からの電話が嫌な方は、出来る限りメールでの連絡を取る方法を詳しく見る
車出張査定を同時に行うことをおすすめする理由
車査定を同時に行うというのは、同時刻に買取業者を呼んで査定を行うという方法です。
この方法がなぜ高く売れるかといえば、「買取業者同士が値付けで競争を行うこと」が大きな理由です。
また、個別に査定を行うことでは、相見積もりを行う場合に各業者に連絡をしなければいけない点や、交渉を個別に行う必要があるからです。
つまり、業者同士で競争をしてもらえるならば、こちらで小難しい交渉をする必要もなく、目的である車を出来る限り高く売るという目的が達成できるのです。
とはいえ、車査定を同時に行うということは、買取業者にとって買取金額が高くなってしまうというデメリットもあるので、買取業者としては歓迎できる状況ではないために、トラブルになる可能性があります。
このことを次の章で詳しく説明していますので、トラブルの対処法やどのようなケースが問題になるのか気になる方は見てください。
車査定を同時にする場合のトラブル
車査定のトラブルとは、簡単にいえば安く買いたい業者が安く買えなくなりやすい他社同時査定で競争される状況で、安く買う以外の場合を想定していないので苦情を言われることです。
というのも、利益を出すために車を安く買う必要があるのは当然として、実質無料で行われる車査定の費用は当然業者側が負担しているので、安く買えないならば査定に行かないという選択も問題はないのです。
最近は買取業者も買取額を競争されることはわかっているので少なくなってきましたが、以前では競争されるなら査定に行かないと露骨に嫌な意思表示をする場合もありました。
このように査定をするのは当然人件費がかかるために、この費用をあなたが負担していない以上は利益が出ないから査定に行きたくないという意見も正当性がある中で、どうやって業者に高く買わせるのかということは考えておく必要があります。
次に具体的なことを見ていきますが、前提として「車買取業者は利益額が大きくなるように車をできれば安く買いたい」という思惑があるということを知っておいてください。
車査定を同時に申し込み準備
複数社同時に査定を依頼するときには、事前に日程を決めた上で一括査定を申し込みましょう。
そして、「時間が無いから同時に査定をする」ということをあらかじめ業者に知らせておきましょう。
ここで同時査定であることで査定を拒否する業者もいると思いますが、気にせず査定依頼時にしっかりと伝えておきます(後のコラムに詳細あり)。
時間制限があるということは、家に居座るような状態を事前に避ける目的もあります。
また、同時査定を行うことは、手間と時間をかけずに、面倒な交渉をすることなく車を高く売ることが可能なことです。
ただし、この同じ時間に車査定を行う方法は、買取業者に嫌われますしトラブルの原因になります。
買取業者にとって都合の悪いこととは何があるのでしょうか?
同じ時間の車査定を嫌がる業者が多い理由
車を高く売るためには多くの業者を競争させて一番高い査定額を付けてもらう、という方法が必要なのですが、車買取業者としては出来ればそれを避けたいと考えています。
- 車買取業者は、「利益」を出すことが大切であり、あなたから「仕入れる」車を出来る限り安く買いたいと考えている。
- 買取業者間で査定額競争を行うと、業者同士で利益をつぶしあうために、車を安く買うことが難しくなるため、同時査定を嫌がる業者は多い。
- しかし、地域の業者同士が顔見知りであれば、連絡を取り合っての談合もできるため、同時刻に業者を呼んで査定額を競争させる方法が万能であるわけではない。
しかしながら、同時査定を嫌がる業者というのは交渉によって車を安く買うことを使命としている業者である場合が多く、薄利多売というよりも1回での利益を上げる方法を方針としている業者が多い傾向にあります。
当然ですが、絶対安く買うことを決め込んでいる業者が高い査定額を付けることはないので、同時査定を嫌がる業者に対して特にこちら側からフォローすることはありません。
車査定に来ない業者がいても問題なし
このような状況を踏まえると、高く売るためには多くの業者が同時刻に来てくれるのが一番ですが、安く買わなければいけないような業者ならば最悪来なくても問題ないでしょう。
これについてトラブルになりやすいのが、同時刻に査定を複数社呼ぶことを想定していなかった業者です。
基本的に、絶対に同時刻に呼び出されるのは禁止しているわけではありませんから、嫌がられるならまだしも、怒られるのは筋違いですが相手も人間ですから仕方ありません。
同時査定については安く車を買って大きな利益を出すという方針が強い業者とのトラブルになる可能性があるので、同時査定をするということを言っておくと良いのですが、業者間の競争をさせずに交渉をしてくる業者には注意しなければいけません。
車買取で近所ならどこがいい?:3行まとめ 車オーナーが買取業者に求めるのは「面倒なく高く売れる業者」 査定額は車価値を出しているわけではなく買取額の交渉である 高価買取の実現するなら相見積もりをすることが必須で合理的 車 …
個別交渉を行ってくる業者は注意!
ここまで話したように車査定業者は、あなたの車をできる限り安く買う、もしくは買えるならそうするという方針を持っていることが分かりました。
ただ、業者間の競争があれば安く買うことが難しくなり、それを手間なく行えるのが同時刻に車査定をする方法でしたね。
注意したいのは、業者間の競争を避けるために個別交渉を行ってるくる業者です。
このような業者が良く使う手口は次のようなものです。
- 「(他の業者査定額を見て)うちならば、さらに10万円高く買えますので契約してほしい」との交渉
- 「明日になると査定額が10万円落ちるから今契約するべき」との交渉
- 「ちょうど欲しいお客さんがいるので今売ってくれれば10万円上乗せできる」との交渉
いずれにおいても共通しているのは「今すぐ契約してほしい」というものであり、この契約を安易な気持ちでしてしまうと後にトラブルに発展します。
個別交渉を行う業者の対処法
個別交渉を行う業者というのは、出来る限り安く買えるうちに契約をさせるという手口を使ってくるということでした。
車を高く売るためにはこういった業者を避けるか、うまく使って査定額交渉をしなければいけませんが、やらなければいけないことについてはそれほど難しくありません。
- 他社が出した査定額を安易に口にしない
- 今すぐ契約すると得、もしくは損というのは、交渉術だと思って割り切り真剣には取り合わない
- 論理が長い話、感情に訴える話を聞かずに、査定額を高く付ける業者に売るということだけ言う
このように無駄に情報を与えるのではなく、「査定のことは良くわからないから一番高い査定額をつけた業者に売る」と開き直ってしまうのが一番でしょう。
即決交渉をしてはいけない!
多くの場合には、即決交渉はあなたが不利になるケースが多いです。
査定額に自信があるなら、すぐに契約する必要はないはずですから、そこを忘れないようして絶対に即決交渉には乗らないでください。
契約をした場合には解約料を請求されることがあり、このことは契約書に小さく記載されている業者がほとんどです。
仕入れた車をすぐに換金するといった実用的な面で納得できなくもない解約料の取り決めですが、買取金額よりも大きく請求されたケースも発生しています。
わざわざ解約料で利益を上げようと考えている業者は少ないと思いますが、ただ車を売りたいだけなのに無用なトラブルに巻き込まれないためにも、安易な契約はしないようにしたいものです。
また契約してくれないと帰らないなど、強引な手法を使う業者や後日口頭で言ったことをひっくり返す業者もいるようですから、あまり相手にする必要は無いと思います。
面倒な即決交渉を避けるためにすること
最初の段階であなたは査定額を一番高くつける業者に売るという姿勢を業者にお知らせしましょう。
終了時間についても、しっかりと告知しましょう。
どうしても帰らない場合には、警察を呼ぶなどの対処が効果的であり、場合によっては唯一の方法となる場合があります。
なお、このような買取業者が帰らないという状況は刑法130条後段に規定されている「不退去罪」に該当するために、比較的スムーズに事が運びますので、業者が融通が利かずに帰らないような状況においては、警察を呼ぶこともできるということを知っておきましょう。
不退去罪(ふたいきょざい)は、刑法に規定された犯罪類型の一つであり、要求を受けたにもかかわらず人の住居等から退去しないことを内容とする。真正不作為犯である。刑法130条後段に規定されており、同条は前段で住居侵入罪も規定している。
業者が帰らずに困るという最悪のトラブルケースにおいての対処法を見たところで、次に同時査定を行う方法を具体的に見ていきましょう。
交渉が面倒なら同時査定がおすすめ
以上、同時に査定を依頼することの注意点を説明してきました。
同時に査定を行うことで、交渉が面倒な方や全くの素人の方でも車を高く売ることができてしまいます。
これはいい意味で車買取業者の「交渉によって車を安く買う」という思惑を、業者間の競争によって抑えることができるため、面倒もなく車を高く売ることが出来るということです。